矯正のために通院する歯医者選びのポイントを教えてください。

虫歯の治療のために行く場所というイメージが強い歯医者ですが、診療項目の1つに「矯正歯科」というものがあります。

矯正歯科とは、簡単に言うと歯並びを治すための治療をする診療科です。歯並びが悪いままでは、歯についた汚れを歯みがきで落としにくく、虫歯や歯周病のような病気になりやすいと言われています。虫歯や歯周病を予防するために、歯並びを治すことはとても大切です。

pixta_43717778_S矯正歯科は、歯を動かしたり、削ったりすることで、歯を正しい位置に揃えます。歯を動かす、削る、などと聞くと痛みを伴いそうだと感じますが、痛みがないように医師が配慮してくれるため、安心して治療を受けることができます。

日本の制度では、診療科ごとに専門の資格や免許を必要としていません。歯科医師免許を取得していれば矯正歯科の治療に対応できます。しかし、他の歯科医師に比べて、特に矯正歯科の知識やスキルに長けていることを示す肩書きもあります。矯正歯科認定医です。

矯正歯科認定医とは?

認定医は、学会に所属し、さまざまな条件をクリアした歯科医師のみ名乗ることができる肩書きです。条件には次のようなものがあります。

・学術大会、講演会への出席歴
・診療経験年数
・治療の実績
・研究発表の実績
・筆記試験の合格
・口頭試験の合格

このような条件は学会によって異なります。

矯正歯科認定医ならば、矯正歯科に関する研究をする学会に所属したうえで実績を重ね、相応の知識やスキルを身につけていると照明できなければ、なることができません。そのため、矯正歯科の治療を受ける時は、矯正歯科認定医が在籍している歯医者を選ぶことをおすすめします。

このほかに、歯科衛生士が在籍しているかどうかもチェックしておくと良いでしょう。

歯科衛生士は口内ケアのプロ

pixta_62907661_S歯科衛生士は、口内の健康を守るために、歯科医師のサポートをする役割を担っています。歯科衛生士として働くためには、歯科医師とはまた異なる資格が必要です。歯科医師の主な仕事が歯の治療だとすれば、歯科衛生士の主な仕事は歯の病気の予防です。虫歯や歯周病にならないように歯石を除去したり、歯にフッ素を塗ったりする予防処置をします。

先ほど、歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすいと書きました。歯の矯正は短期間で終わるわけではなく、長ければ年単位の時間を必要とします。矯正治療の期間中は、歯に装置をつけていることもあり、歯みがきで歯についた汚れを落としづらい状態です。矯正治療の期間中も、しっかりと口内のケアをして虫歯や歯周病を予防するために、予防処置に長けた歯科衛生士の知識やスキルが必要とされるのです。

以上のことから、矯正歯科を受ける時は、矯正歯科認定医と歯科衛生士、2人の専門家が在籍している歯医者に通院することをおすすめします。近年はホームページを持っている歯医者も多くあります。在籍しているスタッフについても知ることができるため、実際に足を運ぶ前にチェックしておきましょう。たとえば、呉市にあるこちらの歯科医院は、矯正歯科認定医も歯科衛生士も在籍していることがホームページから分かります。これなら安心して矯正歯科を受けられますね。